バスの停留所というのは普通は同名のバス停が道の両側に各々1か所あって、双方向に行けるようになっています。ところが神戸市バスの18系統のバスは、「摩耶ケーブル下」というバス停が道の片側に1か所あるだけです。
つまり三宮方面へ行くバスも、逆向きのJR六甲道方面へ行くバスも、この同じバス停に停まるのである。「ええっ」と思いませんか?
しかしそのバス停にはちゃんと双方向の二つの時刻表が並べて掲げられています。
どちらの方向へ行くバスも、この同じバス停に停まるからです。何かゲゲゲの鬼太郎の霊界に迷い込んだのかと思ってしまいます。うーん、何? ちょっと頭が混乱してきましたか。でもこの写真は現実です。フェイクではないです。
このバス停は細い上り坂を登った所にあるのですが、そのことが双方向同じバス停となる理由につながっているのです。詳しくその理由を説明していきます。
私は帰りのバスに乗るため、結局坂を下りて観音寺でバスに乗った
そもそもこの記事を書くきっかけは、私が「摩耶ケーブル下」へ用事で行くことがあり、その帰りにバス停はどこかと、降りたバス停があった道の反対側をずっと探したのですが、どこにもバス停が無かったのです。
私はしかたなく坂を下へ降りていきました。そして観音寺というバス停を見つけ三宮方向へ行くバスに乗りました。一駅分を歩いてしまったのです。
「摩耶ケーブル下」のバス停は細い道をかなり登った所にある
神戸市バスの「摩耶ケーブル下」というバス停は、摩耶山(まやさん、702m)に行く摩耶ロープウェーに接続する摩耶ケーブルのふもとの駅(摩耶ケーブル駅)のそばにあるバス停で、その辺りは摩耶山への登山口にもなっている場所です。(すぐ近くに上野道という摩耶山へのハイキングコースがある。)
だから下界からは随分標高が高く、下の観音寺からは30m程高い位置になります。観音寺から一車線の細い上り坂(一方通行になっている)を登った先に「摩耶ケーブル下」の停留所はあり、下へ降りる道は通称「さくらのトンネル」と言われていて、一直線の下り坂でこれも一方通行になっています。
「摩耶ケーブル下」のバス停へ行く上り坂は一方通行の為、バスの運行は西行きも東行きも同じ道を同じ方向に進まなければなりません。そのためバス停は一つになるのですが、次で路線図を使ってご説明します。
路線図を見るとイメージが分かりやすくなる
まず神戸市バス18系統のバス路線図を「摩耶ケーブル下」付近を中心に他のバス停は省略して模式的に書くと次のようになります。
観音寺北から「摩耶ケーブル下」へ登る坂道は狭くて一方通行となっています。また「摩耶ケーブル下」から南へ降りる急坂(通称「桜のトンネル」)も狭く一方通行です。(桜の木が道の両側に植えられていて4月初旬ごろにはまるで桜のトンネルのようになり、そこを通り抜けながら桜を見るのが大人気となっています。)
こうして東行きのバスも西行きのバスも観音寺北のバス停を必ず通り、「摩耶ケーブル下」も通る。つまり東行きも西行きも同じバス停の「摩耶ケーブル下」に停車するようになっている。
(「観音寺北」も同じく道の片側にバス停があり、双方向ともこの停留所を通る。)
一方通行の道路上にバス停を設ける場合は道の片側にだけ設置することになりますよね。こうして最初に写真で示したように一つのバス停にJR六甲道方面ゆきと、三宮方面ゆきの両方の表示がされることになるのです。
補足:この記事で出てくる観音寺というバス停へ行くのには、2系統のバスがあって18系統と同じく三宮方面からも、JR六甲道方面からも行くことができます。(18系統ならJR六甲道行きでは観音寺には停まらない)
まとめ
- 神戸市バス18系統の「摩耶ケーブル下」の停留所には東行き、西行き双方のバスが停まる。
- 「摩耶ケーブル下」のバス停は標高の高い所にあり、そこにつながる道は狭く急な上り坂となっている。
- 「摩耶ケーブル下」のバス停へ行く上り坂は一方通行のため、西行きも東行きも同じ坂道を通らなければならない。そのためバス停は一つとなっている。
双方向のバスが同じバス停に来る理由は以上の通りですが、バス停から南へ降りる下り坂は「桜のトンネル」と呼ばれる観光の名所となっていますので、4月頃の桜のシーズンにまだいかれて無い方は一度見物してみてはいかがでしょう。
私も何度も行ってますが大変きれいですよ。また夜にはライトアップもされ、ドライブがてらに行くのもいいですね。
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