家の階段に薔薇のトールペイントした実例!家具やクロス貼りにも

この記事を読まれる方は既にトールペイントをされていて何点も作品を完成された人ではないかと思います。そして次にちょっと勇気を出して、家の階段に絵を描いてみたらどうだろうかと考えている人ではないでしょうか。

私の家内はトールペイント歴がもう15年になり一番難しかった薔薇の花が数年前に描けるようになりました。

もともと薔薇柄の物が好きでお店でいろいろ買ったりしていたのがトールペイントを習い出してからコースターや飾り用の各種の板、ティッシュボックスなどに絵を描くようになり、ついには家の階段や家具(タンス)にまで薔薇の花を描くようになりました。

私も家内が絵を描いているところを横で見ていて、大変そうだが楽しいんだなということも伝わってきます。ということで階段に描いた絵、そしてタンスや他の場所にも描いているのでそれらの実例をお見せしようと思います。

階段に描くとこんな感じになります

階段って普通は飾り気のない所だと思います。でもそこにトールペイントを施せば一気におしゃれ感が出て豪華な雰囲気となります。

13段ある蹴りこみ板に、すべて同じ柄のトールペイントを施した。

13段の階段の「蹴りこみ」と呼ばれる垂直部分の板にすべて同じ模様のトールペイントを描いています。

1段の絵柄。

実際に階段に絵を描いてみたいと思われる方は、この1段の絵柄を一つの参考にしてください。階段ごとに絵柄を変えると、統一感が無くなるので全部同じ絵柄で良いと思います。

階段に描いた絵のさらにアップした写真。

この薔薇の花の描き方は筆にピンク(パープルも混ざっている)の絵の具を含ませ、筆の先に白の絵の具も少しだけ付け、パレットの上で筆に絵の具がグラデーション的になるように払う動作を往復で数回行った後、1枚の花弁をひと筆で描きます。花の中心から始めて段々と外側の花弁へと描き進めて、一つの花を完成させます。

13段の階段に絵を描くのにかかった期間

この階段に絵を描く製作期間は1日。朝9時頃から始めて昼食をとるのも忘れて描き、午後2時半ぐらいに疲れたので冷蔵庫にあるものを少し食べたぐらい。その後すぐまた描き始め約9時間で一気に全て描き上げました。集中しているとこんな風になるのかもしれませんね。

また夕方私が仕事から家に帰るまでに、仕上げようという気持ちもあったかもしれません。それと家内は自分で言っているのですが、早く描く癖が有るらしいです。そういうのは人によって色々なタイプがあるのでしょうね。

どんな絵の具や筆を使ったか

まず絵の具や筆などを入れておく道具入れからお見せします。この道具入れ自体もトールペイントの対象として絵を描いています。

木製のトールペイントの道具入れ。飾りの花、Love Rosesの文字をトールペイントで描いています。

箱のふたを開けたところがこんな感じです。

箱には手で持ちやすいようにたためる取っ手が付いています。

写真では絵の具、サンドペーパー、ハケが入っていますが、あと筆やパレットも収納できます。

次は使い捨てパレットで、ユザワヤで売っています。

使い捨てだと、後始末が楽ですね。

筆は細筆、中筆、太筆など20数本あります。これもユザワヤで購入できます。

太筆より細筆の方が多いです。細筆は痛むのが早いため、時々新しいのを補充しています。

筆入れはビニール製のものです。

次はニスとニススプレー、そして下地剤(シーラーと言います)です。

絵を描く前と後に必要な薬剤です。シーラーとニス。

下地剤(シーラー)のアップ画像。

このような道具や材料はユザワヤですべてそろいます。

アシーナ社のBBパーフェクトシーラー(水性タイプ)。木材に描く場合にその表面をサンドペーパーで磨いて木の粉をぬぐい取った後ハケを使ってこのシーラーを塗る。これで絵の具の乗りが良くなる。

次はスプレーニス。

アシーナペインターズスプレー クリスタルクリアー(つや出しタイプ)

これもアシーナ社のクリスタルクリアという仕上げ用のスプレー。作品完成後にスプレーすることで、絵の保護、艶出しができます。

次はニス。

CHROMA’S JO SONJA GLOSS VARNISH Polyurethane Water Based これもユザワヤにあります。

アメリカクローマ社製のGLOSS VARNISHという水性ポリウレタンのニスです。作品完成後に筆を使って塗ります。これも絵の保護、つや出し用です。

次はトールペイントではおなじみのアクリル絵の具。

蓋つきのプラボトル入りで使いやすく手が汚れにくいです。

アメリカDelta Creative社製のCeramcoatという名前の絵の具で色は各種豊富にあります。ここではライムグリーン、グリーン、白、オレンジでユザワヤで1本200円ぐらいです。

次もアクリル絵の具のローズ、パープル、バーガンディー。

このバーガンディだけがクローマ社製で、他の色はすべてdelta社製で統一できています。

このバーガンディーだけがチューブ入りでクローマ社(オーストラリア)製のArtists’ Coloursという絵の具です。これは昔に買ったもので、今から10年以上前はトールペイントのブームがあり、このクローマ社製のチューブ入り絵の具がたくさん出ていたのですが、今は無くなってDelta Creative社製の絵の具に置き換わっているのです。

階段に絵を描くのに苦労した点は?

すぐに想像できることですが、上の方の段は良いのですが最下段と下から2段目は姿勢を低くして描かなければならないので、そこは大変だった。特に最下段の時は床に腹ばいになって描いたそうです。ただその1段を描くのに要した時間は30分程度だったらしいです。

そのような場所に描く際は、手早く描ける方が確実に楽だという事は言えるでしょうね。

絵柄はどのようにして決めたか?

色々な絵柄の中でも特に難しいのが薔薇で、その薔薇を描くことをやっと習得できたのと、自分の最も好きな花であることから、薔薇の絵柄に決めました。

あと構図などは、下書きをしてからそれを写すのではなく、絵を描くその場で花や葉などの部品や並び方までイメージが出て来るそうです。

なぜ階段に描こうと思ったか?

もともと部屋を飾ることが好きなので、階段が何か寂しい感じだったので薔薇を描いて華やかにしてみようと思ったから。

なお「蹴りこみ」はほとんど足が触れることがないため保護用のニス・スプレーはしませんでした。実際、絵を描いたのが今年の5月で、現在は11月なので半年たっていますが、絵にキズが付いたりはしていません。

ニスを塗っていないが半年たってもキズは付いていない。

描き上げた後、作品を見ての感想は?

自分(家内)の好みはピンク色だが、パープルの薔薇にした。やっぱりピンクの方が良かったかなとも思うが、これはこれで良いかなと言う感じ。家が30年ほど経っていてやや古いので、ピンクではマッチしないかなということも薔薇を描くときに考えました。

うちの家にはもう一つ3階へ上がる階段もあります。そこにもトールペイントを描いているのでその実例を見て下さい。1階の階段は一番見ることが多い場所なので、絵を描く時にもかなり気合が入り、1段に14~15個の薔薇を描きましたが、3階はそれほどではないので薔薇の数を減らして描いたという事です。

ここも蹴りこみの部分にトールペイントを描いた。ふみ面の板にも一か所だけ絵を描いている。

回り階段の部分は他の段よりも踏み面が大きくなっており、端の方なら足を踏むことも無さそうなので遊び心で薔薇の絵を描きました。

1段分の絵柄で、最下段だけ花の数を多めにしています。
1階はパープルの薔薇だったが、ここはローズピンクにしている。

この階段は1階よりも少し段数が少ないのと、トールペイントを描く時の姿勢もやや楽だったようで朝から描き始めて夕方には描き終わりました。

私(筆者)の感想

トールペイントをある程度できる人なら、自分のお家の階段に絵を描くのをお勧めしたいと思います。なぜなら階段は毎日使うところなので、そこを通るたびに気持ちが癒され気分が明るくなって家の住み心地が良くなると思うからです。

次に階段の関連として家にあるタンスや引き戸、そしてフローリングにも絵を描くとどんな風になるのかを実際の写真を示しながら解説していこうと思います。そういうものにトールペイントを描いた実例の画像は、ネットで調べても無かったのでうちの場合の様子を出してみようと思います。

タンスに絵を描いてみたらこんな感じです

最近では、タンスはクローゼットに代わってきていますが家にタンスがあるという方は、これを機会にトールペイントしてみてはどうでしょうか?

この洋服ダンスは扉が3つあり、右の二つの扉は観音開きになっている。
薔薇の色は一つ一つ微妙に変化を持たせている
タンスの中央には1輪の薔薇を描いた

洋服ダンスに描いた薔薇の色はバーガンディ、パープル、オレンジの3色を少しずつ配合を変えて混ぜることで、単調にならないように様々な色合いで描きました。絵を入れる前は飾り気のない地味なタンスでしたが薔薇を描くとこれだけ華やかになります。

薔薇の花を縦一列で約100個、高さでは床から1m80cmぐらいまで描いています。その列が6列あるのでおそらく600個ぐらい薔薇を描いています。これをすべて描き終わるのに2日半ぐらいかかっています。これだけの数の薔薇を描くには、やはり手早くしないとなかなか終わらないでしょうね。

次に和ダンスです。

こちらは和ダンスなのであまり派手にし過ぎないように描きました。
和ダンスはパープルを使い和風にしている

和ダンスに描いた薔薇はパープルを主体にして少しピンクを混ぜたりしています。柄もあまり派手にならないように、おとなしい目で描き上げています。こちらのタンスも最初は地味でしたが少し絵柄を入れると可愛くなりました。

タンスは日常よく手を触れるものなので、仕上げ段階で保護用のニス・スプレーをしています。これの製作期間は1日でした。

クロス貼りの引き戸に描いてみると

同じ家に30年も住んでいるとその環境に飽きるということもあります。そういう時気分を変える意味でも、このようないつも使っている引き戸を自分でアレンジしてみるのも面白いです。

この引き戸はクロスが貼られていて、描きにくかった
クロスの上に絵を描くのは絵の具が乗らず難しかった

家内が言うのにはこの引き戸はクロス貼りになっていたので、クロスの材質のせいでしょうか絵の具の乗りが少し悪く、描きにくかった。他の木材に描く場合と比べて、絵の具の量を多めにして描いたということで、ちょっと工夫が必要のようです。(この制作時、シーラーがたまたま切れていてこのような事態になったらしいです。シーラーがあればもっと楽だったのでしょう。)

この引き戸の場合、階段と同じく手が直接触れることは少ないのでニス無しで完成としています。

フローリングにも描いてみた

木製の丸や四角の板、木製のマガジンラック、ウエルカムボードなどにきれいに絵を描いたものはネットを見てもたくさん出てきます。

でも階段、引き戸、床など家そのものに絵を描くというのは、やはりちょっと抵抗があるのだと思いますが、ほとんどないです。私も家内がそういうところに絵を描くと言い出した時は大丈夫かなという思いはありましたが、失敗しないという自信ができたから絵を描こうと決心したのでしょう。

そしてトールペイントは水性絵の具を使っているので、もし失敗したらすぐに水で拭き取れば、綺麗に消せるのでそれ程心配はいらないのです。

ドレッサーと敷物の間のスペースに絵を描いてみた
フローリングに直接絵を描いている
フローリングは板と板との継ぎ目部分が少し描きづらい

このフローリングに絵を描くということは、遊び心でやってみたと家内は言ってました。あまり大きな絵ではないので2~3時間で出来上がったそうです。

ちなみにこの絵もニスによる仕上げ無しなのですが、半年ほど経過し毎日足で踏んだりしていても今のところ消えたりはしていません。なんとか結果オーライのようです。

まとめ

  • トールペイントの技量にある程度自信ができたら、思い切って家の階段にトールペイントしてみると一気におしゃれ感が出て家の雰囲気も豪華になります。この記事の実例を参考にしてください。
  • 階段に絵を描く場合、蹴りこみの部分に描く。ニス仕上げはしなくても大丈夫。
  • 階段の最下段を描く時は腹ばいの姿勢で描く。

階段だけでなく、タンスや引き戸、フローリングなど家の中の色々な場所に絵を描くと、家の雰囲気も変わって楽しめます。その絵を見るたびに気持ちが癒され、住み心地も良くなりますので、ぜひできる方はチャレンジしてみてください。

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