街中で散歩というと、どうしても人や車が多くゆっくり景色を眺めながらというわけにはいかない。でも神戸というところは、ちょっと北へ行けば山があり、南へ行けば海がある街です。
私の住んでいるところは神戸の繁華街である三宮よりも1~2km東側の住宅街です。南の方へ10~15分程歩いていくと海辺にHAT神戸という地区があって、なぎさ公園という東西に延びるハーバーウォークが作られています。私のお気に入りの散歩コースがそこにあります。
単に健康のために長い距離を歩くというのではなく、ぶらっと散歩しながら道中の眺めも楽しみたいとか、潮の香を嗅ぎながらリラックスした気持ちで散歩したいと思っている方のために、このハーバーウォークを紹介します。そこでは釣りやスケボーを楽しむ人も多いです。
HAT神戸とは?
2000年ごろに川崎製鉄、神戸製鋼の工場跡地利用として開発され、市営住宅、民間のマンション、病院、小中学校、ヤマダデンキ、スーパー、兵庫県立美術館そして公園やウォーキングコース(ハーバーウォーク)などがあります。
散歩は皆さん自分なりに色々コースを好みで考えて、その日の気分などで行かれていると思います。でも今回ご紹介するハーバーウォークは、あらかじめウォーキングコースとして海辺に作られた東西2.5km、往復5kmのほぼ直線のコースです。
体力に自信のある方なら往復5kmは軽く歩けるでしょう。歩数にすると約7000歩でハーバーウォークに来るまでの道のりを入れても1万歩ぐらいだと思います。
ぶらっと軽めの散歩が良いという場合なら途中で引っ返して4000歩ぐらいにしても良いでしょう。今10月上旬~中旬、神戸の日の入りは17:30頃なので夕方5時~6時ぐらいに、紹介しているコースを歩けば夕陽も見れて良いですよ。
冬場になると夕方4:50ぐらいに日の入りですから仕事が終わってからなら夜の散歩になります。その場合でも照明が点いているので大丈夫です。明るい間の方が良いなら土・日に行かれれば良いです。
家を出発してHAT神戸へ向けて南下する
夕方、ぶらっと散歩に出ようと思い、お気に入りのHAT神戸へ向けて南の方へ歩いていく。途中で西の空を見ると夕日がちょうど落ちたところのようでした。夕方の時間帯というのは、1日の仕事の終わりという雰囲気もあり散歩には持ってこいではないでしょうか。夕陽も目に優しくそれだけでも気分が安らぎます。
散歩はただ健康のために歩くだけでなく、途中の風景、景色を見るのもその一部になっています。それも散歩の大切な要素だしそれがあるから楽しめるという面があります。
神戸は山と海の間にある街なので南へ行くときは必ず下り坂になっています。だらだらと南へ足を進めていくと、シルバーハイツというモダンな建築の市営住宅があり、その前の歩道は非常に広く作られていて気分よく歩けます。
写真にあるように車道より広そうな歩道があり、気持ちよく歩いて行けます。ハーバーウォークはまだだいぶ先なのですが、この広い歩道は散歩コースの入り口という予感を感じさせてくれます。
さらに南下すると先に国道が見えてきます。
国道を渡ってその先へ行くと目的のHAT神戸です。国道を渡ったところにAudiの販売店があります。建物の外にたくさん車が展示してあるのでそれを見ながら歩くのも楽しいです。
なぎさ公園の看板が目に入る
国道を超えて10~20m南下するとHAT神戸に入ります。まず最初に目に入るのはヤマダデンキやショッピングモール「ブルメール」です。家族連れで行かれるなら、ブルメールの中にサーティーワンアイスクリームやマクドナルドもあるので散歩の帰りに寄ってみるのも楽しいです。
また関西スーパーや100均も入っているので、お母さんは買い物もできます。
さらに10m程南下すると「なぎさ公園」の看板が目に入ってきます。
公園の入り口を抜けると広いスペースが現われます。ここは広いスペースではあるけれど公園の入り口なので、ここで遊んだりすると人の邪魔になってしまいます。この場所は何かに利用するというよりは、ここに立った瞬間、街中の人混みや交通渋滞などを一気に忘れさせてくれ心の開放をしてくれる場所という感じがします。
この場所は東西2.5kmのなぎさ公園の中ほどです。その地点から東側を見た風景が次の写真です。道の両脇に整然と並ぶ街灯やところどころに設置されているベンチが見えます。お年寄りや体力があまり強く無い方はこの道をゆっくり歩いて、疲れたらベンチに腰を下ろして休むことができます。
もう一本南側の道がいよいよ本題のハーバーウォークです。
さらに南の端まで来ると東西に長く伸びる「ハーバーウォーク」と呼ばれているウォーキングコースが現われます。道幅も10mぐらいはあると思います。かなり広く作られた海辺の散歩コースです。
ここではウォーキングやジョギングをされる人が大部分ですが、たまにスケボーや釣りをしている人も見かけます。街灯が点くので夜に来て、ぶらっと散歩することもできます。
今度は西の方に目を向けると、何やら茶色い像が立っています。
近づいて見ると熊の彫像でした。夕方からはライトアップされます。彫刻家三沢厚彦氏が制作した「Kobe Bear」という作品です。神戸には六甲山がありますが、熊は出ません。しかし熊によって山とか自然をアピールしようとして設置されたのかなと私は思っています。
公園の南の端には白い柵があり、その向こうはもう海です。釣りをしている人もところどころに居ます。子供はだいたい歩くのを嫌がりますよね。小さい子はすぐに「だっこ」と言いますしね。だからこのハーバーウォークに来ているのはほとんど大人です。子供はきっと家でテレビゲームでしょう。(笑)
ウォーキングコースを東へ少し行くと、それまでレンガでできた歩道だったのが、今度は木材が敷き詰められていて、はるか向こうまで延々とコースが続いています。
私はもう60歳代なのでジョギングではなくウォーキングをするのですが、ジョギングをされる方なら道が木製の方が足に優しく走りやすいでしょうね。アスファルトやコンクリートと比べるとやはり何か楽に歩ける感じがあります。
東京マラソン、神戸マラソンなどはすべてアスファルトの道を走るのだから、日頃からトレーニングしていない人には、かえって健康に良くないかもしれませんね。
その道をしばらく東へ東へと行くと何か女の子の像のようなものが見えてきます。
あまり長距離にしたくない人も、もう少し頑張って歩いてください。すると面白いものが見れますので。このハーバーウォークのおそらく名物になっていると思います。
ええっ、なぜここに女の子の像?一瞬目を疑います。
近づいていくとかなり大きいものです。(6mもあります)これは「Sun Sister」という像で、彫刻家ヤノベケンジ氏製作で手に持っているのは「太陽」を表しているということです。
この場所は兵庫県立美術館の建物の裏側(南側)です。はっきり言ってかなりの違和感を覚えますが、何度もここを通っていると、その場所のシンボルに見えてきます。「現代美術」はこういうものなのでしょうね。
自撮りをしたり、数人で記念撮影しても良いポイントです。
女の子の像を過ぎて、しばらく歩いて行くと特に何も目を引くものが無くなり、単調な道がもう少し続いていて、その先は東の端の摩耶埠頭です。端まで行かずに引き返すことにしました。インパクトの強い像を見てしまうと何もない道はつまらなく感じてしまいます。
引き返すために西の方へ足を向けると、日も暮れて薄暗くなりきれいな夕焼けになっていました。
スタートの公園入口付近からこの地点まで、ゆっくり歩いて10分ぐらいです。このような夕陽を見るには、日の入り時刻ぐらいにHAT神戸付近まで来て、なぎさ公園を目指して歩いていけば良いと思います。
なぎさ公園の入り口まで戻り、さらに少し西へ200m程行くとスーパー銭湯の「なぎさの湯」があります。私も何度も行ってますが純天然温泉で大人、平日870円、土日祝は970円でハーブ湯、露天岩風呂、ジェットの寝湯、電気風呂などがありすごく快適な温泉です。
旅行者の方なら夕方散歩コースをじっくり歩いた後、この温泉に浸かるというのもお勧めです。ウォーキングでかいた汗を流して疲れもとれるし、食事までできるので良い旅の思い出になるでしょう。
なぎさ公園ハーバーウォークの全体図
このなぎさ公園のハーバーウォークの西の端には生田川沿いにあるHATゆめ公園というのもあります。そこから東の端である摩耶埠頭までで全長約2.5kmです。
今回私は東の端までは行ってませんが、ハーバーウォークの端から端まで歩くことのできる範囲を緑色にして地図上に示しました。細長くほぼ直線的に歩けるコースです。
なぎさ公園の入り口から入って、景色が良いのは東の方なので、大体の人はそこから東方向へ歩き始めるはずです。そして女の子の像辺りまで行って元の場所に戻ってくるコースが考えられます。
もう一つのコースは入り口から逆に西へ向かい、HATゆめ公園方面に歩いていき元のところへ戻ってくるコース。どちらも距離的には大体同じで、歩数で言うと4000歩ぐらいです。全体を歩けば8000歩程になるでしょう。今日の私の歩数は家から数えて約6000歩でした。無理がなく、健康的で結構楽しめる散歩コースとなっています。
散歩の後、「ブルメール」に寄って夕食を食べるのも良いでしょうね。ポムの樹Cafe(オムライス)、ちゃんぽん麺の店、かつ屋、とろ麦、カプリチョーザ(イタリアン)と色々あってとても楽しめます。
まとめ
今回は神戸で海辺にある素敵な散歩コースとして、HAT神戸のなぎさ公園を紹介させていただきました。神戸に住んでいる人でも、まだHAT神戸に行ったことが無い人もおられるんじゃないかと思います。一度行ってみる価値は十分にありますよ。
神戸の街中ではこれだけ広々とした散歩コースはないですし、海を見ながら散歩ができるので、解放感もたっぷりと味わえます。神戸で他に海辺の散歩コースは、というと須磨の海岸やメリケンパークもあります。それらもまた機会があればご紹介します。
遠方の方も、もし神戸に来られることがあって、少し歩く時間が取れるならこのコースを一度試してみてください。海というものを通して、神戸の良さが感じられるはずです。
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